SLX BFSは、軽量ルアーを自在に扱えるフリースタイル対応のベイトフィネスリールとして進化を遂げたモデルだ。2025年の新型はキャスト性能が大幅に向上し、低弾道でのルアー放出がよりスムーズになった。これを可能にしたのが、新たに搭載された超々ジュラルミン製スプールと、シマノ独自のFTB(フィネスチューンブレーキシステム)との組み合わせだ。軽量ルアーのキャスト時にバックラッシュのリスクを抑えつつ、ロングキャストもストレスなく行えるように設計されている。
SLX BFSのスプールは、径32mm・幅22mmというコンパクトなサイズで、従来よりも低慣性化が進められている。これにより、軽量ルアーの立ち上がりが良く、キャスト時の初速が安定することで、狙ったポイントへピンポイントに投げ込める精度が向上した。また、低弾道キャストが可能なため、風の影響を受けにくく、シビアな状況下でも狙ったスポットへのアプローチがしやすくなっている。
ブレーキシステムにはFTBを採用。通常の遠心ブレーキとは異なり、ブレーキユニットを排してスプールを軽量化し、回転数に応じて可変する遠心特性のマグネットブレーキを組み合わせた仕組みだ。これにより、キャストの際のトラブルが減り、状況に応じた微調整が簡単に行えるのが特徴。ベイトフィネスにおいては、風向きやルアーの重さによるキャストフィールの変化が大きいため、この調整のしやすさは大きなメリットとなる。
ボディには軽量かつ高剛性のHAGANEボディを採用。これにより、剛性感を維持しながらもリール自体の重量は170gと軽量に抑えられている。ドラグにはカーボンクロスワッシャを使用し、スムーズな滑り出しを実現。ラインテンションの変化にも柔軟に対応できるため、ライトラインでのファイト時にも安心感がある。さらに、エキサイティングドラグサウンド機能を搭載しており、ドラグが滑る際のサウンドが心地よく、アングラーの興奮を引き立てる仕様となっている。
SLX BFSの活躍フィールドはブラックバスだけに留まらず、渓流やライトソルトにも対応する。例えば、アジングではレンジキープがしやすく、繊細なアクションが可能。ロックフィッシュ狙いではフリーリグとの相性が良く、軽いシンカーでも遠投が効くため、狙ったポイントを正確に探ることができる。また、フッキング後はベイトリールならではの巻き上げパワーを活かし、根から素早く魚を引き離すことが可能だ。渓流での使用においても、軽量ルアーをスムーズにキャストできる性能が活きるため、スピニングタックルに頼らずとも快適にベイトフィネスゲームを楽しむことができる。
スペック面では、ギア比は8.2、最大ドラグ力は3.5kg、スプール径は32mm/幅22mm、糸巻量はフロロ6lb-45m、8lb-45m、PE0.6号-150m、0.8号-130m、1.0号-100mと、ライトゲームに最適なバランスに仕上がっている。ハンドル長は42mmで、巻き上げの際のトルクを確保しつつ、軽快な操作感を実現。ベアリングは5BB+1ローラーで、滑らかな回転性能を持つ。
SLX BFSは、上位機種のアルデバランBFSやカルカッタコンクエストBFSと比較しても遜色のないキャストパフォーマンスを発揮しつつ、価格帯は26,000円(税別)と手頃で、コストパフォーマンスに優れたモデルとなっている。ベイトフィネスに興味があるアングラーや、幅広いフィールドで軽量ルアーを快適に扱いたいユーザーにとって、最適な選択肢となるだろう。
25SLXBFSのインプレ集
25SLXBFSのインプレを紹介します。